「船乗りなんだから、船酔いなんて
そのうち慣れるでしょ!笑」
陸にいた頃、先輩や友達からよく言われていたこの言葉。
乗船前の私も
「まあ若いし体調管理さえしとけば大丈夫でしょ!」
なんて、余裕の表情をか浮かべていました。
でもね、今ならはっきりと言えます。
きむ「太平洋の波をナメたらマジで殺されるぞ!!!」笑
今回は、19歳で新米コックとして船に乗り込んだ僕が、生まれて初めて
「本物の船酔い」に叩きのめされ、
人間としての尊厳を失いかけた
地獄の体験談をお話しします!
プロの調理師として包丁を握る以前に、
人間として立っていることすらできなくなった、
あの悪夢のような日のリアルな記録です……。
追記)サムネイルの写真は時化明けの景色です!
時化明けは海も空もきれいに映るんですよね。
なんでだろう……


穏やかな海から一変、地獄の扉が開く
乗船して最初の数日は、
天気も良くて海も穏やかでした。
「なんだ、船の上で料理作るのも案外いけるじゃん~!」
なんて、揺れる厨房で軽快に包丁を
トントン鳴らしながら、
先輩コックの横で調子に乗っていたわけです。



揺れるいっといて全然揺れんじゃんwこれは余裕~
しかし、魔の低気圧が接近してきた3日目の夜。
海の様子がガラリと変わりました。
最初は「お、ちょっと揺れてきたかな?」
くらいだったんです。
でも、時間が経つにつれて船体が「グラッ……グラッ……」と
大きく傾くようになり、厨房の棚にある調味料のビンたちが
「カチャカチャカチャ!」と不穏な音を立て始めました。



「おい〇〇、今日の夜から時化(しけ)るぞ。気をつけてな~」
先輩がボソッと呟いたその一言。
それが、地獄のカウントダウンの合図でした…..
激揺れの厨房は、まるで巨大な洗濯機!?
嵐がピークを迎えた翌朝。
目を覚ました瞬間から、
自分の部屋の天井と床が交互に迫ってくるレベルで
船が揺れていました。
横になっているだけでも胃が浮くような嫌な浮遊感。
でも、コックに「体調悪いので休みます…」なんて
選択肢はありません。
どれだけ海が荒れていようが、
食事を作らなければならないのです。
ふらつく足取りで厨房に足を踏み入れた瞬間、
私は言葉を失いました。



「うわ……これ、料理作る場所じゃねぇ!!笑」
船が揺れるたび、私たちはおっとっと….
フライパンの油は波打ち、
下手に目を離すとフライパンが揺れる。
左手で固定用の手すりや調理台をガシッと掴み、
両足を肩幅より広く開いて仁王立ちになりながら、
仕込みや調理を行います。
しかも、厨房って熱気がこもるし、
独特の匂いと料理の匂いが
混ざり合っているんですよね。
「グラ〜ン……グラ〜ン……」という縦揺れと横揺れが
合体したような謎の立体的な揺れ。
そして充満する匂い。
その悪条件がすべて揃った瞬間、
私の脳内で何かが崩壊しました。
ついに限界突破。視界が真っ白に……



「わりい、おれ死んだ」ニッコリ
某、有名海賊アニメ主人公「ル○ィー」のごとく、そう悟った時には、すでに手遅れでした。
冷や汗が額からダラダラと吹き出し、
口の中にすっぱい唾液が湧き出てくる。
先輩から「お前顔がベイマックスだぞ」と言われ
「…いや失礼だろ….」と思いながらも



なんか(笑)ベイマックスみたいに白いね??w



あはは、、はい…(ばかにしてんだろ…..)
視界がぐにゃりと歪み、目の前のキャベツの千切りに
集中しようとすればするほど、
胃袋が強烈に絞り上げられるような感覚。
ここは完全に地獄の底です。
「ヤバい……耐えられない……出ちゃう……!」
必死に胃袋を抑え込む19歳の私。
しかし、船は容赦無く揺れ激しい衝撃を
私に叩き込んできます、、、!!!!
次回!!!
プロのコックとしてのプライドと、
込み上げてくる圧倒的な嘔吐感との狭間で、
極限状態に追い込まれた19歳の私。
目の前で調理を続ける先輩の視線を感じながら、
僕が向かった先とは……!?
【後編】「トイレに引きこもる19歳コックと、
先輩の容赦ない一言『で、飯はどうする?』」
をお届けします!
人間としての尊厳を失い、船のトイレで絶望していた
僕を待ち受けていた、さらなる試練の物語。
地獄の底からどうやって這い上がったのか、
後編もお楽しみに!笑
À bientôt !!!
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