【後編】壁しか見えない毎日。キャビンを飛び出して向かった「夜のデッキ」と、私を救った至福の時間

「狭い部屋って、落ち着くけど息が詰まりそう……」

前編では、
私が過ごした「走る極小カプセルホテル」
のようなキャビンの魅力と、

揺れと戦うリアルな暮らしをお話ししました。

確かに、秘密基地みたいな狭さは居心地が良い
側面もあります。

でも、後編となる今回は、
「キャビンという閉鎖空間がもたらす限界と、それを救ってくれたデッキという唯一の脱出口」
について語りたいと思います。

船乗りなら誰もが一度はぶち当たる、
あの独特の「閉塞感」のリアルです。笑

追記)サムネイルの画像は沖縄県宮古島のパイナガマビーチです!!
   水がきれいでとても気持ち良かったけど
   タオルもないので靴はこの後びちょびちょです(笑)

4本の壁に囲まれて、精神がガリガリ削られる夜

船の上の生活って、
基本的に「仕事場」「キャビンにいるか」
の二択なんですよね。

休憩時間、キャビンで横になって
スマホを見たりして過ごすわけですが、
ふと気づくと
「丸一日、太陽の光を浴びてない……」
なんてことがザラにありました。

窓もない、周りが全部鉄壁の
キャビンの中にずっといると、

段々と時間の感覚がバグってくるんです
今が朝なのか夜なのかも分からなくなる。

きむ

ちょっと寝よ,,,zzzz
・・・
あれ。今何時??!!

きむ

ねぼうkflflglhydyすえk!?!??!??
寝て起きた時間(15分弱)

そして、
乗船期間が長くなって
疲れがピークに達してくると、
部屋の4本の壁がじわじわと
自分に迫ってくるような感覚に襲われるんですよ。

うらきむ

「私、なんでこんな狭い箱の中でずっと過ごしてんだろ……ブツブツ」

船酔いの気持ち悪さと、
仕事のプレッシャー、

そして部屋の狭さが重なった時の
あの重苦しい空気。

壁を見つめながら「はぁ……」
深くため息をつく夜は、何度もありました。笑

えぇ……完全に病みかけてますよ笑

声を大にして言いたいっ!!!!!

完全に病んでた!!!!!笑

でも、これが船の上のリアルなんです。

キャビンとデッキを行き来する「私だけの至福の時間」

そんな閉鎖空間で正気を保つために、
私がやっていた「最高の楽しみ」が3つありました。

1つ目は、
「お気に入りの音楽をイヤホンで爆音で聴くこと」

エンジンの重低音と波の音しか聞こえない空間で、
大好きな曲を聴いて船の外へ飛ばす。
これだけでめちゃくちゃ救われました。

山下達郎のモノマネとか玉置浩二のモノマネを
しながら歌を歌うと気持ちいです。これマジです

あと瞳のダイアモンドとかね!?(松田聖子)

もちろん人がいる時はしませんがね…..
真夜中、波音がある時に歌ってやるんです….

きむ

「オンリー・ユ〜〜!
海はなぎ風 〜離さないでひと言
君が告げたくちびるに~ just only you〜」

デッキに出て凪風より爆風の中で
歌うことになるんですけどね….

発散に最高ですよ。
ありがとう… 杉山清貴&オメガトライブ

先輩

デッキにて)
あれ○○君、髪どうしたんww
貞子やんけ!!!!ww

きむ

私のぉ、レクイエムを~
髪と共にぃ~
海へ捧げてきましたぁ!!!!
(スッキリ!!!)

2つ目は、
「港で買ってきたお菓子やジュースを隠し持つこと」。

まあ別に買ってはいけない事無いんですけどね(笑)

デスクの引き出しに
こっそり忍ばせておいたものを、

夜中、一人でコソコソ食べる
瞬間の背徳感ワクワク感。

「身体を動かさない時間があってもいいじゃない‼‼」

寄港時から帰船する時….

きむ

ふふふ、今日は
「鮭とば」と「じゃがりこ」と
「カールおじさん」に慰めてもらお…げへへ

先輩

〇〇ちゃん?^_^何それ
またお菓子買ったの….?( ◠‿ ◠ )

きむ

は、はい….笑

先輩

あなた、太るわよ…..?^o^

きむ

( ・∇・)….しってるわ!!!!!!
おっそいわぁ!!もうぉ!!!!!
それよりも食べるんじゃぁ!(心の声)

はい!少なめで食べます!!!(//∇//)

もちろん全部食べましたd( ̄  ̄)

そして3つ目が、
「キャビンを出て、夜のデッキへ飛び出すこと」でした。
1個目でも外で歌を歌うで出ましたが

こっちはもうずっと海を眺める、
ただ水平線を眺めるんです。笑

キャビンでじっと妄想を膨らませた後、
どうしても息が詰まった時は、

上着を羽織って
夕焼けから月明かりが出てる時間帯を狙ってね

この時間帯が一番心地良いのです。洋上からの富士山

デッキで風を浴びて、吐き出す深呼吸

鉄の重いドアを開けた瞬間、
冷たい夜風がビュッと顔を叩き、

目の前にはどこまでも続く真っ暗な海と、
降るような星空。

周りに明かりがないので、もっと綺麗で明るいです。これは海でしか見れない絶景の一つです。

さっきまでの数畳の狭い部屋から一転、
世界で一番広い場所に
放り出されたような感覚になります。

冷たい空気を胸いっぱいに吸い込んで、

「よっしゃ、明日もやったるか!!」

って静かに気合いを入れ直して、
またあの狭いキャビンへ戻っていく。

あの狭いキャビンがあったからこそ、

外のデッキで見る空の広さに感動できたし、

自分の内面とじっくり向き合うことが

できたんだと思います。

まとめ

陸の上に上がった今でも、

時々ふと「あの狭くて静かなキャビン」
「風が吹き抜けるデッキ」
恋しくなることがあります。

激揺れに耐えながら、
将来の計画をノートに書き殴っていた、
あの頃の私の原点。

あの箱のような部屋で葛藤し、

デッキで風を浴びて乗り越えた
経験があったからこそ、私は今、

どんな場所へ行っても
「自分の足で立って生きていける」

という自信を手に入れることができました。

キャビンとデッキという
最高の相棒に感謝しつつ、
私の旅はまだまだ続いていきます!

次回のお話

船員って服とか洗濯どうしてるの??
そんな疑問が私も入社するまでありました!!
そんな記事を書きます!

【前編】「深夜2時、洗濯機が足りない」19歳船乗りのコインランドリー深夜特攻と地獄の激戦

ぜひ楽しみにしててね

Hasta luego !!!!

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この記事を書いた人

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